幼馴染のYちゃん

同級生の幼馴染にYちゃんがいました。
小学校の途中、我が家が引っ越すまではお隣さんで一番の仲良し。
学校は同じでしたが、自然と別のお友達と付き合うように。
私が遠くの中学に進学したため、いつの間にか疎遠になりました。
数年前の帰省時、かつての家に住む親せきを訪れた帰り、Yちゃんと遭遇。
あまりの懐かしさに喜ぶ私に真顔の彼女、
「ねえ、どうして何も言わずに遠くへ行ったの?ずっと気になってたのよ」
地元の中学でまた会えるつもりだったようで、何の連絡もなく会えなくなり寂しかったのだと告白されました。40年近く前のことに私はビックリ。
それから立ち話でお互いの人生を話し、またゆっくり会おうと言って別れました。
Yちゃんが乳癌で亡くなったと聞いたのはその数年後。
以来、バッタリ会ったあの角を曲がるたび彼女を思い出します。
再会はあの世までお預け、それまで感謝して生きようと思います。