スクールバスの話

TS3W0084
昔、カナダである島をツーリングしていた時のことです。
フェリー乗り場に向かって走っていたら前方にスクールバスが停車していました。
カナダは右側通行なので左側から追い越ししようとセンターラインを越えたところで、バスから折りたたみ式のサインボードが「STOP」と出ているのに気づきました。
これは左から追い越してはいけないんだ、と思い右側をすり抜けようと回り込みました。
バスの真横にさしかかると停車したスクールバスから子供たちが降りて来るではありませんか。
「おお!気をつけなくっちゃ」ゆっくり通り抜けてそのまま進み、数十分後無事フェリー乗り場に到着。
そこにはパトカーが停まっており、おまわりさんが私に「おいでおいで」していました。
「君、今朝スクールバスを抜かなかったか?」
「ええ、だから何?」(so  what?と言ってしまいました。別にケンカするつもりも怒ってもなかったのですが語彙が少なく・・)
「スクールバスは追い越し禁止だ。日本にだってあるだろ?スクールバス」
「あるけど他の車と同じで停まったらみんな追い越します」
「えっ?日本ではそうなの?」
「最初左から抜こうとしたけどSTOPって書いてあったから右から抜きました。子供たちが降りてきたからビックリしました。」
「いいかい、スクールバスが停まったら絶対に追い越ししてはいけない。例え左からでも右からでも、下からでもだ!」
「下からでも?」
「そう!下からでもだ!!」最後はお互いに笑っていました。
この「Either left or right or even under!」
という言い方が大変印象的で、今でも思い出します。
恐らく欧米では多くの国がこのルールに従い、子供たちの安全のため、スクールバスが停車すると後続車、対向車すべて全車いっせいに停止するようです。
というわけでこのとき海外で二度目の違反切符を切られてしまいました。
完全に勉強不足、想像力欠如の私が悪いのですが、無事故で済んで本当に良かったというお話です。
国際免許で海外で運転される方はどうぞ気をつけて下さい。