生まれ変わったような体験

TS3W0939
諸行無常、栄枯盛衰、誰の人生にも波があります。
自分のことを振り返って思うのは、ずいぶんやりたいことをやってきたなあ、ということです。
まずは怖い厳しい父から逃れるため、一人暮らしをしたくて勉強に興味もないのに大学へ行き貯金を始めました。
しかし無知から栄養失調、腎盂腎炎などになりました。
社会人になり、東京に来てからは花粉症を発症し、その薬三昧がイヤになったことから食事などの生活習慣を改めるようになりました。
また英語を話したいがために年に1~2回個人旅行で海外を旅しました。
一人暮らしと一人旅、これが楽しくてずっとそうして生きて行きたいと思い自由に見えた指圧師になりました。
親のことなど全く考えず、自分のことは自分でやって下さい、と心の中でいつも逃げていました。
世界中どこに行こうとも逃げ切れない気持ちがあるのを深い所では感じていながら、長い間目をそむけていました。
結婚で家庭に縛られるくらいなら、時々寂しさに襲われながらも一生一人で生きてゆけるように、手に職をつけたわけです。
ところが指圧学校を卒業して4年後、私は不安神経症になりました。
今にして思えばこれが私の生き方を大きく変えるきっかけとなり、親とも向き合い結婚へと踏み出すことになったのです。
自分の甘え、人への思いやりに気づくことができて、物事の見方や考え方がガラリと変わりました。
まだまだ未熟ではありますが、自分に謙虚さが足りなかったことがわかりました。
大げさに言えば生まれ変わったくらいなショックを与えられたと思っています。
感謝するべきことが少しずつ見えて生かされていることをありがたいと思っています。
この世に無駄なことは一つもない、とは言いますが、本当ですね。
苦しくてつらかった不安神経症でしたが、かけがえのない良い経験となりました。