まぬけなエピソード

ofuku277
朝のラジオ体操に向かうとき、私にはいつも気になっていることがありました。
通り道のとあるお家から50代とおぼしきご主人が毎朝同じ時刻に出勤され、私とすれ違います。そしてこの方が50mほど先の角を曲がる時に必ず後ろを振り返る、ということに気づきました。それなのに、お見送りされている奥様はいつもその直前で家に入って行ってしまわれるのです。
何度も何度もそれを見るにつけ、私はご主人様が気の毒に思えてしかたなくなりました。本当に余計なお世話ですが、
「奥様!ご主人様がいつも振り返っているからあの角を曲がるまでどうか見送ってあげて下さい」と言いたくなったのです。
さすがの私でも見知らぬお宅をピンポンしてまでそんなことは言えず、毎回心の中で残念に思っていました。
ところがつい先日、とんでもないことが判明しました。
珍しくいつものタイミングがずれて私はご主人が角を曲がった直後にすれ違いました。
ふとその先を見ると、なんとあの奥様がご主人に手を振っていたではありませんか!
そこでやっと私は気づいたのです。
今まではその場に「私がいたから」奥様は恥ずかしくて見えなくなるまでお見送りができなかった、ということだったようです。
これはこれは、誠に失礼しました~!
帰宅して我が家の主人に言いましたら、
「そりゃ恥ずかしいよ。見送られる方だって他人に見られたら恥ずかしいよ。」
へ~そうですか。それにしても私、ホントにピンポンしなくて良かった、と、心から安堵したのでした。